tonariが挑戦するのは、「距離の呪い」を解くことです。人間にとって人とのつながりが欠かせないものである一方、今日では大切な人と離れて暮らす状況や、同僚と離れて働くことも珍しくなくなりました。しかし、現在主流となっている解決策は負担が大きかったり、人間味がなかったりと、理想的とは言えません。
この「距離の呪い」を乗り越えるため、様々な解決策が生まれているのも事実です。たとえば、長距離の移動はより安全に速くなりました。しかし費用や時間、また身体的な負担に加え、環境負荷も大きなものです。反対に、ビデオ通話は便利な一方で感情や自由闊達な会話、そして信頼感を生みだすには十分ではありません。
そこで私たちが作ったのが tonari です。tonari は、部屋全体を映す大型スクリーンで空間を共有し、タイムラグを感じないため自然なアイコンタクトまでが可能に。離れていても、より自然に、ともに時間を過ごすことができます。「まるで本当に一緒にいるよう」との声が寄せられるなか、tonari はすでに世界40拠点で導入され、何千もの人々をつなげてきました。
私たちの目標は、tonari がどこにでもあり、誰もが望む場所とつながることができる世界です。その第一歩として今日発表するのが、tonari がもっと使いやすくなる2つの新機能。1つ目が工事不要でより簡単に導入できる自立型オプション「mono」。2つ目が、複数拠点とつながることができる「ロケーション ホッピング」です。
工事不要で導入しやすい自立型「mono」
既存のtonariは壁に固定する必要があり、オフィスや会議室など、壁がある場所での設置に適しています。しかし tonari の設置場所をもう少し自由に決められたら、より多くの人に役立つはずです。
そこで生み出したのが、自立型オプション「mono」です。これにより、壁への固定は不要で、部屋の真ん中にも設置することができます。名前の由来は、ラテン語で「一つ」、日本語と掛け合わせて「一つのもの」を意味します。
mono を使うと、tonari は電源とインターネット回線があればどこでも設置や移設が可能になります。変化の大きい組織にとっても使いやすいだけでなく、展示会やイベントでの一時的な使用や、低コストでの試験的な使用、また遠隔地での緊急作業員とのコミュニケーションにも役立ちます。
mono のパネルはスクリーンを支え自立を可能にし、さらにパーテーションを加えると小さなブースを作ることもできます。tonari の設置をより自由にし、使い方の幅を広げます。壁にtonariを設置できないオフィス、オープンスペース、会議室などに適しています。
また、今後すべての tonari には専用の埋め込み型のバーライトが加わります。追加の照明が不要になり、設置費用を削減できるだけでなく、バランスのよい照明が被写体に確実に当たり、1日のどの時間に使用してもよりクリアで鮮明な映像を実現します。
mono は6色展開し、日本、米国をはじめ、アジア、ヨーロッパ、オセアニア、北米の40か国で使用できます。
瞬間移動のように複数拠点とつながる「ロケーション ホッピング」
従来の tonari は1台につき1拠点のみの接続でしたが、新機能「ロケーション ホッピング」では1台で複数拠点との接続が可能になります。ダイヤルを回すだけで瞬間移動するようにつながる拠点を切り替えられるこの新機能は、組織内でのコミュニケーション改善や、組織間の連携、また距離を超えた新たなネットワーク作りを後押しする革新的な手段です。
「ロケーション ホッピング」が価値を発揮する場面の1つ目が、国内外に分散された組織内のネットワーク構築をする場合です。たとえば遠隔で働くチームを管理するマネージャーの場合なら、月に一度の入念なミーティングをする代わりに毎日しっかりと連絡をとり合ったり、状況把握をすることができます。リモートで働く同僚との協業が簡単になるのは言うまでもなく、プロジェクト開始や進捗共有や確認など、同じオフィスで働いているように助け合うことができます。tonariでのやりとりなら出張費削減、CO2排出量削減だけでなく、体力や時間を消耗する必要もなくなります。そしてビデオ通話より、ずっと自然に、人間味のあるつながりを醸成できます。tonariなら、持続可能な方法で、日常的に会い続けることが可能になるのです。
「matchmaker」がもたらすネットワーク上の素敵な偶然
そしてtonariは引き続き常時接続です。常につながっているからこそ可能になる、カジュアルな空間共有や素敵な偶然、計画外のコラボレーションに価値を見出す組織を支えます。「ロケーション ホッピング」で相手が自分の拠点とのつながりを解除した場合、「matchmaker」が作動してネットワーク内で他に接続できる拠点を自動的に見つけます。各tonariの選択傾向や相手拠点との関係に基づき接続されるため、予想外の相手ではなく、確実に役立ち、よろこびを生むようなつながりを提案します。
プライバシー設定の追加で組織間ネットワークにも対応
追加のプライバシー設定と接続管理を行うことで、内部ネットワークに留まらず、複数組織でグループネットワークを構築することもできます。これまでのtonariでの通信同様に、「ロケーション ホッピング」はセキュリティとプライバシーの側面に細心の注意を払い設計されています。tonariは、中継サーバーを介せず、WireGuardで暗号化したセキュアなトンネルを通じた、完全なピアツーピア通信で映像・音声データを送受信します。ピア接続はオープンソースのプライベートネットワークであるinnernetで管理し、ネットワーク内でのやりとりは組織単位や各tonari単位でこまかく制御できます。シンプルなセキュリティモデルを採用し、ネットワーキングと暗号化の分野で豊富な経験を持つチームを擁することで、tonariは市場でもっとも安全で強固なコミュニケーションシステムを目指しています。
すでに「ロケーション ホッピング」を使った組織間ネットワーク構築の事例もあります。日本と東南アジアに拠点を持つ株式会社リバネス、東京とマレーシアにインキュベーション施設を持つCenter of Garage、また東京のベンチャーキャピタルUntroDは、日本各地や東南アジアの拠点をつなげ、ともに働くためのエコシステムを形成しています。また私たちtonariも、同じスタートアップのNormal Labと組織間ネットワークを構築。tonariの東京オフィス、Normal Labのハワイとサンフランシスコオフィスを互いに共有し、ネットワークやビジネス開発の側面でもお互いに多くを得ています。グループネットワークは、大学などの教育機関や研究機関との連携や、国際的なビジネスや協業を促進する組織、またクライアントと長期契約下にあるコンサルや代理店にも大きな価値をもたらします。
ビジネスと教育にこれまでにない機会を
多拠点をつなぐ「ロケーション ホッピング」と自立型オプション「mono」により、tonariの使い方や、tonariネットワークが持つ可能性はさらに広がります。
金融、テクノロジー、法律をはじめ、すべての業界のコンサルタントやビジネス経営、またその他の専門家やクリエイター、サービス提供者まで「ロケーション ホッピング」があればさまざまな取引先と一日中、簡単にやりとりが可能になります。また、クライアントの会議室に「mono」を使ったtonariを設置すれば、BCPなど緊急時、予断を許さないプロジェクト期間中や長期間でのコラボレーションにも価値を発揮します。
また、遠隔地であっても、より豊富な学びの機会やサービスの利用を実現するために、コワーキングスペースや図書館、地域センターにtonariを設置し「ロケーション ホッピング」をすれば、今までは都心でしか聴くことが叶わなかった専門家や教員の講演を聴くことができたり、外国など、なかなか容易に行き来するこができない地域との交流も可能になります。
さまざまな組織や場所が連携することで、子供からお年寄りまであらゆる世代へのより多様で、質の高い教育の場を生み出し、コンサルティング、コーチング、セラピーや介護まで、あらゆる人的なサービスの品質が向上します。
これらの新機能を足がかりに、tonariはテクノロジーを使い、離れていてもさらに居心地のよい自然なやりとりor 居心地のよい自然なコミュニケーションできる世界を目指してこれからも開発を進めていきます。
最新情報をチェックして、tonariを体験しよう
tonariがより自由に、便利になるよう開発を進める一方で、購入も簡単になりました。ウェブサイトには、新機能の詳細や新しい紹介動画、3Dデザイン案、活用事例を新たに掲載。設置やネットワーク構築についてのクイックガイド、そしてtonariに関する疑問や導入についての問い合わせフォームも用意しています。
なお、これまでの「tonari lite」がこれからは標準の「tonari」になります。従来型に比べ設置しやすい最新の主要製品として、「mono」付属の有無にかかわらず世界中ですぐに利用可能です。姉妹製品でよりスクリーンサイズが大きい「tonari pro」は、ご要望に応じて提供可能です。
ウェブサイトでぜひ詳細をご確認のうえ、ご質問やご相談、また体験をご希望の際はお気軽にフォームよりお問合せください。
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